
內容如下:
深津絵里 インタビュー
すがすがしい
日本のわたし
年齢を重ねるうえで大事なのは
失いたくないものと
身につけたいことのバランス感覚。
自然体でいられたら、
自分が何者かわかってくる。
重荷が軽くなって
ラクになると思うんです。
目の前に
あらわれるのは
みたことのない日本
あまりにもリアルな夢に、おどろいて目をさます。そのざわざわした気分を落ちつかせたくて、夢の話をだれかにしたくなる。でも、いきおいこんでクチをひらいてみるものの、言葉がつづかない。あれ、どんな夢だったっけ?
「人」の「夢」と書いて、儚い。それは夢のように、めざめてしまえば消えてしまうこと。深津絵里さんは以前からこの言葉にひかれています。でも、この“はかない”、海外の人には理解のむずかしい感覚のひとつのようです。
「蛍光灯、ロウソク、懐中電灯、スポットライト。サイモンさんのお稽古ではそれぞれの点灯する瞬間をカラダで表現する課題がありました。そのときに気づきました。ロウソクのあかりから受ける印象って、西洋と日本ではまるでちがう。西洋の人たちが感じるロウソクの火とは、つよくて熱いエネルギーのかたまりだそうです。でもわたしたち日本人には風にゆらめき、いまにも消えそうな印象。それこそ、はかなさを感じるもの」
“サイモンさん”とは、いま深津さんが稽古に打ちこんでいる舞台作品『春琴(しゅんきん)』の演出家、サイモン・マクバーニーさんのこと。村上春樹さんの短篇小説を題材にした『エレファント・バニッシュ』を日本人キャストで演出し、ニューヨークやパリ、ロンドンなどの海外公演でも絶賛される舞台につくりあげた現代演劇の鬼才です。
そのサイモンさんの最新作になるのが、谷崎潤一郎の『春琴抄』『陰翳礼讃』をモチーフにした、この『春琴』です。
「“はかない”がわかりにくいとわかったとき、谷崎文学に濃密な日本人の美意識、それを舞台にしようとするサイモンさんの情熱って、やっぱりすごいなあと思いました。視点や発想が自由なんですよね、サイモンさんは。それを日本人として生まれ育ったわたしたちが表現することで、あたらしい発見が生まれると思うんです」
そうは言っても、外国人演出家との仕事ははじめてのことです。
「でもサイモンさんには日本の美しさに対してつよい思いがあります。だからお稽古中、『わたしも日本人でよかった』と感じる瞬間が何度もありました。日本人でなかったら、サイモンさんの作品に出演する機会だってなかったわけですし」
稽古も前半は海外で。そのはじめての体験についても、「東京にいるよりもストレスがなくて、かえってラクでした」と明るく笑う。
「ちょっと驚いたのは、今回の作品には戯曲がないこと。そしていまお稽古が半分おわったところですが、いまだに出演者全員の役柄がきまっていない(笑)。だからと言って、とまどうことはないんです。『こういうつくり方もあるんだ、新鮮!』って感じです」
新鮮な感覚には、こんなこともあったそうです。
「はじらいや謙虚さといった美意識も、日本にはありますよね。ですからサイモンさんのストレートなほめ方には、ちょっととまどいました。なれていないので(笑)。でもほめる内容といい、タイミングといい、ほんとに上手なんです。役者の集中力が高まって、いいものができた。その瞬間をのがさないし、ほめるのも、その瞬間にあるエネルギーやテンションの高さのこと。だから言語のちがいはあっても伝わっている、共有できると実感できました」
飛び込んでいけば
未知なる自分に
出会えるはず
『春琴』出演のきっかけは、昨年夏のオーディションをかねたワークショップに参加したこと。
「とにかくワークショップをみてみたかったんです。わたしはいつも考えるよりも先に飛び込むタイプ。それには勇気が必要かもしれません。でも勇気のいることって、結果的に得られるのは楽しいことのほうが多い。まよったり、後悔することはあっても、あとには引きずりません(笑)」
いくつもの女性の人生を演じる女優の生き方とは、こうしたチャレンジのくりかえしなのですね。
「舞台の仕事に魅力を感じるのは、幕がおりてしまえば、すべて消えてなくなること。そのはかなさなんです」
2月21日から開幕の『春琴』。それは深津さんにとっての幻想的で、濃密な夢のような体験を、客席のすべての人が共犯者になるひと時なのです。

齋藤正弘(ジェイヌード)
=インタビュー、文
奥村恵子(Image)=写真
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