76号 深津絵里 インタビュー 想像してごらん 瞳をとじて そしてひらいて


內容如下:
深津絵里 インタビュー
想像してごらん 瞳をとじて そしてひらいて
女の子って幼いころから
冷静にものごとを見ているんじゃないかな。
だからいつでも鮮明に思い出せる風景があったり
環境や生い立ちに左右されない普遍的な
感覚があるんだと思う。
きっとなにかあるんでしょうね、女の子には。
図工の時間に
おいしそうな
イチゴミルクが
できあがりました
深津絵里さんはほんとうによく笑う。大きな瞳がすっかりなくなるぐらいにやさしくほほえんだり、カラカラと楽しそうな声をあげたり、かすかな笑みをすっと頬にたたえていたり。自然とまわりのひとたちも、笑顔がたえなくなります。
「子どものころから想像力はたくましかったかもしれません。図工の時間に赤と白の絵の具を水で溶いているうちに、それが本物のイチゴミルクにみえてきて、思わず飲んじゃったんです(笑)! それが本物のイチゴミルクにみえてきちゃって。イチゴミルクの香りまでしてきたんですよね、『おいしそう!』って(笑)」
その想像力の広がりと深まりを、さまざまな作品のなかに生きる女性になるために、深津さんは使っています。
「とくに舞台は演じる側も観る側もすごく想像力を使う。実際にそこにないものでも存在するように感じとるわけですものね。今年のはじめに再演した『春琴』(サイモン・マクバーニー演出)では、演出家が想像しているものをわたしたちがカタチにしていくというものでした。自分ではないひとの頭のなかにあるイメージをくみとるということもまた、想像力ですよね」
想像力が磨かれたという『春琴』の公演を終え、深津さんはまた新たな想像の世界に飛びこみました。それが西原理恵子さんの自叙伝的作品を原作にした映画『女の子ものがたり』。
深津さん演じる漫画家の菜都美はつらいことがあると「わたしはしあわせ、わたしはしあわせ、わたしはかわいがられてる」と唱えることで、もうひとりの自分を想像するような少女でした。
「小学生、少女、そして現在と菜都美の三つの世代を、わたしをふくめた3人の俳優が演じたのですが、なかなかむずかしかったですね。菜都美の過去にあったことを、当然わたしも知っているから、ついつい哀しい気持ちになって泣けてきてしまうんです。その気持ちをなんとか閉じこめなくてはならないのが思ったより大変でした」
そして別のシーンでは、自分は演じていない少女時代をあたかも体験してきたかのように意識していなければなりませんでした。でもそれがおのずとひとつになった瞬間があったそうです。それは少女時代の菜都美がいつも歩いていた一本道を、おとなになった菜都美がふたたび歩くというシーン。
「小学生の菜都美を演じている森迫永依さんが一本道を歩いているシーンにじーんとしました。『あれがわたしなんだ』ってすごく不思議な感覚。菜都美はここを歩いて大きくなって、わたしもそこを歩くんだな。この道を“小さいわたし”は毎日どんな気持ちで歩いていたのかなって」
心なしか言葉をつむぎ出すペースがはやくなります。
「作品を観てくださる方に、どんなふうに伝わるかわからないけど、すごくこころが熱くなったんです」
「とにかく読んでみて!」と友人に薦められたのが『女の子ものがたり』の出合い。そのときは映画化の話はもちろん知りませんでした。
「おさない菜都美の姿をみて、ランドセルを背負って登下校していた自分の姿がよみがえってきました。すべての言葉がとてもシンプルでストレート。それなのに冷静に読んでいられなくなってくるんです。破壊力とでもいうのでしょうか(笑)、とにかくすごいのひと言につきるんです。西原さんが自分の体験をもって“哀しみ”という感情を知っているから、この作品が読むひとの心を動かす力をもつんじゃないかなと思いました。そしてここまで自分をさらけ出したからこそ、胸を打つんでしょうね」「すばらしかった」と澄み切った笑顔で語る深津さん。読み終わったとき、猛烈に西原さんに会いたくなったといいます。
「どんなことでもそうなんですけれど、とりあえずやってみて、あとから考えるタイプなんです。事前にあまり細かいことを考えられないんですよ。わたし自身になにもないから、飛びこんでいけるのかもしれません」
そんなところに映画出演のオファーが届き、深津さんはまずは飛び込んでみることにしました。
「西原先生の仕事場をお訪ねしたんです。何かを知ろうとするとき、見ると見ないでは全然ちがう。やっぱり実際に体験すると、たしかな感情がもたらされるんです。西原先生の作品が深く響いてくるのも、そこに“体験”があるから。だからわたしも体験や経験できることはできるかぎりしておきたいと思うんです。芝居であっても、ウソのないリアルが伝わるといいなって」
感じたことをすなおに表現できればいい─。そこだけはブレないようにしたい。
「演じる人間って、どうしてもどう演じているのかを観てほしいというほうに目が向かいがちになる気がするんです。わたしも以前は『わたしはこんなふうにしなきゃいけない』と、そういう環境に自分をもっていこうとするところがありました」
それが『春琴』ではがれ落ちた。
「サイモンの作り方は『自分がよければいい』の対極にありました。そういう環境で演じることで、とにかく大事なのは作品だということにあらためて気づかされました」
たどってきた
自分の道のりには
どんなものが
残っていますか?
「過去があるから、いまがある」。それは深津さんが『女の子ものがたり』を観て感じたこと。そして深津さんは、日々こんなことを思っているそうです。
「俳優って出会いがあるから動くことができる仕事。たとえば西原さんはなにもないところからモノをつくっていくけれど、わたしはすでにカタチとしてあるものに出合い、そこから作品にかかわっていくんです。だから縁やめぐりあわせがとても大切。そこで経験したことが、わたしにとって、とても価値あることなんですよね」

森 鈴香(ジェイヌード)
=インタビュー、文
奥村恵子(Image)=写真
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頭髮真的很長了,小深~不知OD3會剪短嗎?
以前小深留長髮好像也就這麼長
還會繼續留下去嗎?很好奇
同場加映:J-UNDE 42号
去參加小深新電影試映會真好
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